上映作品
(日本初上映)
監督:ジャンフランコ・ロージ
イタリア、フランス / 2015年 / 114分 / ドキュメンタリー
第66回ベルリン国際映画祭金熊賞
言語:イタリア語、英語
(2017年2月、Bunkamura ル・シネマにて公開予定)
配給:ビターズ・エンド
地中海に浮かぶ小さな島に暮らす12歳の少年サムエレは、友達と手作りのパチンコで遊ぶのが大好きなどこにでもいる普通の子ども。だが彼が暮らすその島は他とは違う。彼の島、ランペドゥーサ島は、この数十年間アフリカや中東から船でやってくる移民や難民にとってのヨーロッパの玄関口だ。平和と、自由で幸せな暮らしを求め、命がけで海を渡る人々。しかしその過程で多くの人が命を落とす。日々この人道危機を目の当たりにしてきた島の日常に、カメラは静かに寄り添う。
監督:ジャック・オーディアール
フランス / 2015年 / 115分 / ドラマ
第68回カンヌ国際映画祭パルム・ドール
言語:タミル語、フランス語
配給:ロングライド
主人公は、内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するため、赤の他人の女と少女とともに“家族”を装う元兵士ディーパン。辛うじて難民審査を通り抜けた3人は、パリ郊外の集合団地の一室に腰を落ち着け、ディーパンは団地の管理人の職を手にする。日の差すうちは外で家族を装い、ひとつ屋根の下では他人に戻る日々。彼らがささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力が襲いかかる。戦いを捨てたディーパンだったが、愛のため、家族のために闘いの階段を昇ってゆく─。
監督:ブリランテ・メンドーサ
フィリピン / 2015年 / 97分 / ドラマ
第68回カンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞
言語:フィリピノ語
協力:東京国際映画祭
2013年11月、巨大台風の直撃で甚大な被害を受け、多数の犠牲者と被災者を出したフィリピン、レイテ島の海岸に面した都市タクロバン。実際の被災地を舞台に撮影された本作は、心に深い傷を負った生存者たちの交差する人生を描く。家族の死の悲しみが癒える間もなく復興に向けた生活に追われ、人々は身も心も疲弊し切っている。無力感の中、それでも心の正常を保ち、日常を取り戻そうと懸命に生きる人々の姿を丁寧に描いたヒューマン・ドラマ。
(日本初上映)
プロデューサー:バフマン・ゴバディ
監督:ハゼム・ホデイダ、バスメ・スレイマン、サミ・ホセイン、ロナヒ・エザディン、ディアル・オマール、デロヴァン・ケハ、マフムド・アフマド、ゾホール・サイド
イラク / 2015年 / 73分 / ドキュメンタリー
言語:クルド語
私たちの生活を知って欲しい―。そう願うクルド難民キャンプに暮らす子どもたちの声に応え、自身がクルド出身の名匠バフマン・ゴバディ監督が立ち上げたプロジェクト。2つの難民キャンプから8人の子ども監督とスタッフが選ばれ、ワークショップを通じて脚本から演出、撮影までを全てキャンプ内でおこない、完成された8本のショートフィルムをオムニバス形式で上映する。子どもたちの視点を通じてクルド難民の置かれた過酷な状況が浮かび上がる。
監督:ヴィム・ヴェンダース、ジュリアーノ・リベイロ・サルガド
フランス、ブラジル、イタリア / 2014年 / 110分 / ドキュメンタリー
2015年 アカデミー賞®長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート
言語:フランス語、英語
提供:RESPECT(レスペ)/ 配給:RESPECT(レスペ)Xトランスフォーマー
名匠ヴェンダース監督の心を捉えたトゥアレグ難民の盲目の女性の写真―。ブラジル出身の写真家セバスチャン・サルガドは、30代から写真を撮り始めて以来世界中を飛び回り、ユージン・スミス賞をはじめ40年にわたり50以上の報道写真賞を受賞。それらは写真と呼ぶにはあまりにも美しく荘厳であるがゆえに、サルガドは“神の眼”を持つ写真家とも称されている。戦争、難民、虐殺…人間の弱さと闇に向き合い続けた男が、苦しみと絶望の果てに見出した希望とは?
(日本初上映)
監督:ロクサレ・ガエム・マガミ
イラン、ドイツ、スイス / 2015年 / 91分 / ドキュメンタリー
言語:英語、ペルシャ語
2017年日本公開予定(配給ユナイテッドピープル)
タリバンから逃れるためアフガニスタンから難民としてイランへ逃れた少女ソニータ。テヘランのシェルターで教育を受ける彼女の将来の夢はラップ・ミュージシャン。だが祖国に住む親は兄の結婚資金を得る為にと、彼女に政略結婚を命じる。そもそもイランでは女性がソロアーティストとして活躍する事も出来ない。それでも夢を捨てきれない彼女の運命を変える出来事が起きる。果たしてソニータは人生を変えるチャンスをものにする事ができるのか―。