大学パートナーズ:(10/31)北海道大学 上映レポート

大学パートナーズ:(10/31)北海道大学 上映レポート

10月31日に、北海道大学公共政策大学院で、『忌まわしき罪』の上映会とトークイベントが開催されました。まず、石井吉春北海道大学公共政策大学院の院長がご挨拶されました。続いて国連UNHCR協会の職員水野慎也がご挨拶し、上映会がスタート。

 

映画上映後は鈴木一人 北海道大学公共政策大学院教授と池直美 北海道大学公共政策大学院講師によるトークイベントも行われました。

(写真左:池直美講師 写真右:鈴木一人教授)

トークゲストとして登壇された北海道大学公共政策大学院の講師池直美さんから、上映作品に関して、そして大学パートナーズとして参加された想いをお寄せ頂きました。

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『忌まわしき罪』は、ジャマイカ出身のLGBT3名に密着したドキュメンタリーであります。この3名は、現在もバガリー法(イギリス植民地時代の名残であるこの法律は同性愛を禁止する法律)が存在するジャマイカにおいて生命の危機を感じたこともしばしあり、愛するジャマイカという本国を後にし、亡命をします。自分が同性愛者であることだけで迫害を受け、それから逃れたことについては安堵していますが、やはりそこは自分の母国、離れていれば恋しくなっていきます。主人公がドキュメンタリーの中で涙を浮かばせながら「母国は恋しいけど、でも安全が第一。だから、今の場所で母国をずっと恋しく思い続けるしかない」という言葉が胸に突き刺さります。

今もなお、ジャマイカでは禁固刑12年にも及ぶ「忌まわしき罪」。同性愛に対する偏見と嫌悪がまだ根強く残っていますが、生命の危機を感じながらもそれでもLGBT運動を続ける人々たちがいます。まだまだ道のりは険しいですが、活動家の言葉に一かけらの希望を見出すことができました。「火は火で対処できない。(中略)訴え続けることで自分たちのことを世に知ってもらうことが肝心」。

今後とも難民映画祭の大学パートナーズとして、母国から離れることを余儀なくされる難民の人々に関する情報発信に尽力していきたいと思います。

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この日、上映会とトークイベントに参加した学生の皆さんからの声を一部ご紹介いたします。

「マイノリティーに対する差別は隠され、埋もれてしまうので、このような映画が制作されたことに深い感動をおぼえました」

「自分自身であるために差別の対象となり、国から逃げなければならないという状況があることを知らなかったので、映画を通して知ることが出来てよかったです」

「もし身近な人がLGBTだったら自分が偏見を持つのではないかとこわくなりました。人が人を愛することが罪であることはおかしいと思うし、それによって命の危険を感じることは想像もつきません。難民の問題も同じく、この人がどこの国の人であるかと見るよりは、お互いを理解することが先だと思いました」

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参加された皆さんが、映画を通して多くを感じ、考えるきっかけとなったことを大変嬉しく思います。