UNHCR難民映画祭とは
UNHCR難民映画祭とは
毎年世界中から集められた数々のドラマやドキュメンタリー映画を通じてUNHCR難民映画祭は難民や国内避難民、無国籍者等に関する啓発をおこないます。本映画祭は大作から独立系までの様々な種類の作品のセレクションを通じ、人々のおかれた状況や文脈、恐怖や喪失、希望や成功、絶望や勇気、そしてレジリエンスについて描かれた作品をお届けします。
私たちは人々のおかれた過酷な現状から目を背けてはなりません。シリア国内の苛烈な現状を描いたドキュメンタリーや、ヨルダンまたは日本に住むシリア人について描かれた作品、また、カメルーン人とナイジェリア人のカップルが僅かな自由を求めてサハラ砂漠を縦断する悲劇を物語るドラマは、それぞれ観る人の胸を締め付けるでしょう。
一方で、今年のラインナップには人々の力強さと希望を描いた作品もあります。スーダン南部のロスト・ボーイズたちが成人してアメリカに再定住する人間ドラマや、難民としてイランで幼少期を過ごした少女がアフガニスタン初のプロのボクサーとして成長を遂げるドキュメンタリーなど、あるいはカナダで新しい人生を切り開こうとするジャマイカ人のセクシャル・マイノリティーたちの姿を描いた作品がその一部です。
性差別による暴力(Sexual and Gender Based Violence)というテーマを扱うべく、コソボ紛争下でレイプされた女性たちについて描いたドラマも選びました。
また大震災によって住む家と家族を失なった姉弟の日本が舞台の物語もあります。震災という惨劇を経験した日本の被災者の姿は、世界で紛争や迫害によって避難を余儀なくされる人々の姿と重なる事でしょう。
本映画祭では映画の上映に伴い、監督や俳優、登場人物などの様々なゲストの登壇が予定されています。また、著名人や市民社会、学術的な世界から専門家を招いて理解を深めるトークイベントを行ないます。
なお、第10回UNHCR映画祭は様々なパートナーやご協賛・ご協力をいただいた企業・団体の皆さま方のおかげで、より多くの方々に本映画祭を届けるべく、札幌市と仙台市でも開催される事となりました。