上映作品

グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~

THE GOOD LIE

フィリップ・ファラルドー監督
アメリカ / 2014年 / 110分 / ドラマ

1983年にスーダンで始まった内戦によって孤児となった南部スーダン出身の3人の難民の子どもたち。13年間をケニアのカクマ・キャンプで過ごした彼らはやがて成長し、アメリカへの第三国定住の機会を得る。空港に降り立った彼らを待っていたのは職業紹介所に勤めるキャリーだった。新しい土地での生活に戸惑いつつも幼少期の辛い思い出を乗り越えようとする彼ら、そして彼らを理解しようとするキャリー。彼らの間に生まれた絆とは―。

ホープ

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ボリス・ ロジュキーヌ監督
フランス / 2014年 / 91分 / ドラマ
カンヌ国際映画祭2014批評家週間SACD賞
日本初上映

ヨーロッパを目指してサハラ砂漠の奥深くを彷徨うカメルーン人の青年レオナールは、警察にレイプされたナイジェリア人の女性ホープを救出する。マフィアによる弱肉強食の掟と出身地によって分断されたゲットーの暴力が充満する世界から逃れようと、やがて惹かれ合う二人は互いへの愛に導かれてスペインまであと一歩のところまでたどり着く。だが彼らを容赦なく待ち受けていたものは…。

ボクシング・フォー・フリーダム

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ホアン・アントニオ・モレノ・アマドール、シルビア・ベネガス・ベネガス共同監督
スペイン、アフガニスタン / 2015年 / 74分 / ドキュメンタリー
日本初上映

アフガニスタンの女子ボクシング界で最も優れた選手、サダフ・ラヒミ。彼女は自由を勝ち取るために国の伝統や恐怖、自身の運命に立ち向かわなくてはならない。難民として避難していたイランから姉のシャブナムと帰郷し、サダフが当時発足したばかりのボクシング・チームに参加したのはまだ13歳の時だった。新しいアフガニスタン人女性の生き方としてボクシングと学業の両立を目指すサダフ。だがその行く手には数々の脅迫と困難が立ちはだかっていた。

目を閉じれば、いつもそこに ~故郷(ふるさと)・私が愛したシリア~

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藤井沙織監督
日本 / 2015年/ 57分 / ドキュメンタリー
日本初上映

2011年に始まった紛争によって、家族を失い家も街も破壊され、帰る場所を失ったシリア人。未だ収まることを知らないこの紛争は、かつて豊かだったこの国を、世界最大の難民発生国へと変えてしまった。それでもなお、ふるさと・シリアに帰りたいという想いを抱き続けている人々。紛争の裏側にある現実と、彼らの想いを伝える。

人の望みの喜びよ

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杉田真一監督
日本 / 2014年 / 85分 / ドラマ
第64回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門スペシャルメンション受賞

突然街を襲った大地震。両親を亡くした春奈と弟の翔太は心優しい親戚に引き取られるも、二人に幸せな日々が戻ることは無かった。新しい学校に馴染めない春奈。親が生きていると信じている翔太。二人の不安定な情緒は親戚一家にも伝播する。翔太のまっすぐな気持ちは少しずつ春奈の心を動かし、次第に溜め込んでいた思いが溢れ始める。そして春奈はある行動に出ることを決意する。

忌まわしき罪

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マイカ・フィンク監督
アメリカ、カナダ、ジャマイカ、オランダ、イギリス / 2013年 / 65 分 / ドキュメンタリー
日本初上映

レズビアンの若い母親シモーヌは家を出た路上で射殺されそうになった経験を持つ。今、彼女は祖国ジャマイカで娘と一緒にひっそりと隠れて生きるか、単身で外国へ逃がれるかを決めなくてはならない。ゲイの活動家モーリスはジャマイカのソドミー(同性の性行為を違法とする)法に反対した為に迫害を受けカナダへと逃れるが、その後再び祖国での活動を再開する事を決める。ホモフォビアによって祖国に留まるか生き延びるかという選択肢を迫られる二人のジャマイカ人の物語。

トランキランディア-穏やかなる土地

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ジョエル・スタングル監督
コロンビア / 2014年 / 56分 / ドキュメンタリー
日本初上映

コロンビアの北部では農民たちがそれぞれの土地に夢と希望を託した地名をつけていた。ドキュメンタリーの舞台となるその土地の名はトランキランディア、穏やかなる土地。だが10余年にも渡る住民に対する継続的な暴力により、今日そこには荒廃した農地と、殺され浮かばれない魂だけが残されている。農民たちは武力紛争に巻き込まれたのではない。彼ら自身が標的とされていたのだ。今、静かに彼らの声が真実を語る。

三つの窓と首吊り

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イサ・チョシャ監督
コソボ、ドイツ / 2014年 / 94分 / ドラマ
日本初上映

紛争終結から一年後、コソボの人々はようやく平穏な日常を取り戻しかけていた。だがある日、一人の女性教師が良心にさいなまれ自身を含む4人の女性が紛争中にレイプされた事をジャーナリストに語る。やがてその事を知った父権的なバルカンの小さな村では様々な波紋が起きる。村人に沈黙を強いる村長。真実を恐れる夫たち。村の恥を晒したとして周囲に責められる女たちの行く末は―。

アントノフのビート

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ハジュージュ・クカ監督
スーダン、南アフリカ / 2014年 / 68 分 / ドキュメンタリー
トロント国際映画祭2014観客賞
日本初上映

スーダン政府による空爆を逃れるため、青ナイル州とヌバ山脈の住民たちは過去数年に渡って難民キャンプでの避難生活を強いられている。ロシア製の貨物飛行機アントノフによる一般住民への無差別攻撃が続く中も、人々は笑いと音楽を絶やす事は無かった。音楽はただ苦難を乗り越える為だけのものではなく、コミュニティの共通の記憶を保存する重要な役割を担うものであった。

ヤング・シリアン・レンズ

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フィリッポ・ビアジャンティ、ルーベン・ラガットッラ共同監督
イタリア / 2014年 / 52分 / ドキュメンタリー
日本初上映

シリア、アレッポの苛烈を極める悲惨な日常をメディア・アクティビストたちの活動を通じて切り取るPOV(Point of View、主観ショット)型のドキュメンタリー。シリアの反体制抵抗運動の一端を担う組織的な活動として台頭した彼らだが、その武器はAK-47ではなく、カメラと情熱だけである。画面に映し出される映像は劇映画の様な編集を施していない、メディア・アクティビストたちと行動を共にした取材班による撮影ならではの生の、悲惨な現実そのものである。