仙台で記者会見、プレ上映会開催
第11回UNHCR難民映画祭・仙台上映の開催に先立ち、8/26(金)JICA東北で記者会見及び関係者を集めたプレ上映会を行いました。
会見ではまず始めにUNHCR駐日代表ダーク・ヘベカーが挨拶し、仙台での映画祭の共催団体である仙台観光国際協会(SenTIA)やパートナーである国際協力機構(JICA)、また上映会場としてご協力をいただく桜井薬局セントラルホール、後援の仙台市に感謝の意を表しました。
続いて、世界各地で紛争が続く中、支援を必要とする人が増えている現状に触れ、グローバル規模の課題に日本の連帯意識と国際協力の在り方、日本が様々な形で難民支援に携わっていることについて述べました。
続いて、仙台観光国際協会の渡邊晃理事長から、近年、世界の難民問題が深刻化しメディアで日常的に取り上げられるようになった一方で、仙台では難民として国を逃れてきた人に出会うことも少なく、そうした意味でこのような映画祭は非常に意義深いイベントであると述べられました。また、仙台は市民活動が活発な地域であり、次世代を担う学生の多い街であるため、この映画祭を通じて難民について理解を深め、自分でできることから行動を起こすことへの期待を表しました。
JICA東北の村瀬達哉支部長は、1999年よりJICAとUNHCRとの連携が開始されて以降、アフガニスタン、スリランカ、南スーダン等の紛争国で多くのプロジェクトを共同で行ってきたことを説明しました。また、東日本大震災から5年半が過ぎようとするこの地で難民映画祭が開催されることに意味があり、地球市民として生きていく上で、まずは知るという思いで多くの方に劇場にお越しいただきたいとお話しされました。
UNHCR難民映画祭の今城大輔プロジェクトマネージャーは、今年の作品を選定する際に感じた特徴として、主に欧州の映画監督たちが明らかに自分たちの問題として難民問題を捉えた作品が増えてきたと述べました。難民映画祭でしか観ることのできない映画が仙台市で上映されることの意義を感じ、多くの人に足を運んでいただけることを願いますと挨拶を締めくくりました。
会見後はアフガニスタンから難民としてイランへ逃れ、ラップ・ミュージシャンとして活躍する夢を追い続ける少女に密着した、ドキュメンタリー作品『ソニータ』が上映され、来場者からは「難民のイメージを変えさせる力強い作品」「ソニータに勇気をもらうことができた」といった感想をいただきました。
Photo: (C)国連UNHCR協会