国連UNHCR難民映画祭2017

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福岡上映(レソラNTT夢天神ホール)11/5 JICA中東・欧州部中東第二課企画役柳竜也さんによるトークイベントレポート

2017年12月01日

新着情報

11月5日(日)レソラNTT夢天神ホールにて『シリアに生まれて』の上映後、JICA中東・欧州部中東第二課企画役柳竜也さんをお迎えしてトークイベントが開催されました。司会は協会広報の難波が務めました。
難波より柳さんの経歴をご紹介した後、中東との関係についてお聞きしました。
経歴(https://unhcr.refugeefilm.org/2017/news/2017/10/1130/)

柳さん:
「1996年に大学を卒業後、社会人になってから約20年になりますが、約10年を海外で過ごし、その約半分はUAEのアブダビとエジプトのカイロで過ごしました。1997年には、1週間程でシリア・ヨルダン・レバノンを旅行したことがあります。

難波:
「難民映画祭のパートナーでもあるJICAについてご説明いただけますか。」

柳さん:
「正式名称は独立行政法人国際協力機構、略称をジャイカと言います。日本政府が定めた開発協力大綱に基づいて、独立行政法人国際協力機構法に則り、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。2017年7月に改訂した組織のビジョンは“信頼で世界をつなぐ”です。」

難波:
「作品『シリアに生まれて』のご感想をお聞かせ下さい。」

柳さん:
「子どもたち一人一人の話が目の前に迫ってくるようで、彼ら彼女らが外的な要因で翻弄されている様子がよくわかりました。同時に、欧州での難民の受け入れ体制なども描かれていて彼ら彼女らの置かれた状況がわかるような作品だと思いました。」

難波:
「現在、JICAではどのような活動をされているのでしょうか?」

柳さん:
「シリア周辺国で、難民も含めたホストコミュニティへの支援を行っています。現材、周辺国に大量の難民が流入し、社会サービスの提供など、受け入れ国政府や地方の行政組織等に大きな負担が生じています。そういった状況に、受入国や地域が適正に対処出来るよう、保健などの公共サービス提供能力向上支援や、障害者支援・自立支援、また配水網の整備や財政支援など、様々な取り組みを行っています。
また、シリア危機によって就学の機会を奪われたシリア人の若者に、日本での教育の機会を提供する、JISR(シリア平和への架け橋・人材育成プログラム)という留学生受け入れプログラムを実施しています。ここ九州にも、すでにシリア人の留学生が来ています。」

難波:
「今日来ている方の中には、支援したいと思っても、どのようにかかわれば良いかわからない人もいると思います。何から始めれば良いでしょうか?」

柳さん:
「入り口は、ご関心を持っていただくこと、自分に何ができるかお考えいただくことだと思います。更に一歩進めば、寄付もできるし、国内や現地でできることもあると思います。シリア危機の影響は大きいため、息の長い支援が必要になると思われるところ、皆様からも引き続きご関心、ご理解、ご協力をいただければと思います。」