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【作品紹介】ラスト・チャンス~LGBTたちの行方~
難民認定、それは「本当の自分」が認められること――
トゥルディ、カルロス、ジェニファー、ザキ、アルバロ。5人は同性愛者に対する差別と暴力から逃れるため祖国を離れ、カナダにたどり着きました。
カナダで庇護申請をしている5人は、新しい社会に溶け込もうと奮闘しながら、強制送還の不安を常に感じつつ難民認定の知らせを待つ日々を送っています。難民認定を受けたその瞬間、彼らの人生は180度変わることになるのです。
『ラスト・チャンス~LGBTたちの行方~』はありのままの自分を受け入れてくれる場所を求めて闘うセクシャル・マイノリティーの人々にスポットライトを当てました。
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トゥルディ:ジャマイカ出身のレズビアン。女性で、かつ同性愛者である彼女は性的暴行の犠牲となり深い心の傷を負います。新しい人生をスタートさせるためにカナダへ。
カルロス:ゲイであることを隠し結婚、一児の父となる。同性愛者へ強い偏見が残るコロンビアで、息子にも被害が及ぶことを恐れ、カナダへ逃れた。
ジェニファー:トランスジェンダーのレバノン人。社会、そして家族から拒絶され、本当の自分らしく生きていくことが出来ない社会から逃れることを決意。
ザキ:同性愛者であるという理由だけで、収容され暴力を受けたエジプト出身の青年。そのときの記憶が悪夢としてよみがえり苦しんでいる。
アルバロ:10代のときに母国ニカラグアを逃れ、メキシコ、アメリカで不法滞在を続けた後カナダへ。しばらくカナダで暮らしてるが、強制送還におびえる日々を送っている。
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誇りと自由のために、母国を逃れ希望を見出そうとしている彼らには心強い味方がいます。それは、友達、人権保護団体、ソーシャルワーカーや弁護士など...多くの人々がひとりで闘う彼らを支えているのです。
「1人の人間として認められたい、ありのままの自分を受け入れてもらいたい...」
そんな当たり前の権利を手に入れるため、闘っているのです。
カナダはそんな彼らに手を差し伸べてくれるのでしょうか?
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LGBTとはレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字をとった総称です。このような性的指向やジェンダー・アイデンティティを理由に迫害を受け、苦しんでいる人が世界中にいます。
―あなたは隣にいる人を「あるべき姿」ではなく「いまある姿」のまま受け入れていますか?
このドキュメンタリーはアイデンティティーとは何か、あらゆる人々が自分らしくいられる社会とは何かを問いかけます。
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「毎日、毎晩、何事もなく過ぎたことをただ神に感謝するのみです。」-トゥルディ(ジャマイカ)
「悪夢のような出来事でした。」―ザキ(エジプト)
「私は頭がおかしいといわれました。この社会では理解してもらえないのです。」 ―ジェニファー(レバノン)
『ラスト・チャンス~LGBTたちの行方~』
ポール・エミール・ダントルモン監督
カナダ / 2012年 / 84分 / ドキュメンタリー
日本初上映