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今年もUNHCR難民映画祭を開催できますことを大変嬉しく思います。
現在、世界中で4500万人以上が国内外に逃れて暮らしています。2012年だけでも新たに760万人が難民または国内避難民として避難生活を余儀なくされました。これは、4秒に1人が家を追われたことを意味します。
シリアで起きている紛争は、現在世界で最も深刻な人道危機を引き起こしています。2013年6月までに160万人以上が周辺諸国に保護を求めました。推定680万人が人道支援を必要としており、そのうちの420万人は国内避難民です。政治的解決がなされなければ、周辺諸国に避難する難民は2013年末までに350万人に達する、と危惧しています。
これらの数字は、瞬時に事の重大さを理解するにはあまりに現実離れしています。だからこそ、この数字の裏に隠された、普段あまり表に出ることのない人々の物語を伝えていくことが大切だと思うのです。
第8回UNHCR難民映画祭は、普段は沈黙を強いられがちである難民一人ひとりの物語を伝え、彼らの直面する困難をより深く理解していただくことを目的としています。これらの物語は恐怖や喪失感、トラウマのみではなく、勇気、希望、達成の物語でもあります。
映画は、世界中で起きている人道危機とそれに関わる人々の物語を伝えるのに非常に有効な手段です。UNHCR難民映画祭の上映作品を通して会場に足を運んで下さった皆さんが何かを感じ、自分に出来ることを考えるきっかけになれば幸いです。
UNHCR駐日代表 ヨハン・セルス
※グローバルフェスタJAPAN 2013は野外会場での上映のため、ご入場に関する制限はございません。
UNHCR難民映画祭は毎年、様々な協賛団体からのご協力と個人の方からのご寄付によって開催が実現されております。各会場において、映画祭の趣旨、当機関の活動にご賛同いただける皆さまからのご寄付を募っております。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は国連総会によって設立され、1951年に活動を開始した、難民問題の解決を図る唯一の国連機関です。スイスのジュネーブに本部を置き、世界の難民を国際的に保護し、緊急救援活動や難民の自立の支援を行います。UNHCRの支援対象者は難民以外にも、庇護申請者、帰還民、無国籍者、国内避難民が含まれます。
UNHCR駐日事務所は、世界第2位の拠出国である日本政府と非政府組織(NGOs)、民間セクターとともに、国内外の難民の支援に努めています。