第8回UNHCR難民映画祭は、2013年9月28日(土)-10月6日(日)まで開催します。|8th UNHCR Refugee Film Festival will take from28 September(Sat) - 6October(Sun), 2013.

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第9回UNHCR難民映画祭。詳細につきましては、随時この公式サイトにてお知らせいたします。みなさまのご来場を心よりお待ちしております。

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2014年11月 5日 10:13

2014

【ゲストトーク】サッカー元日本代表北澤豪さん


『FCルワンダ』上映前、サッカー元日本代表の北澤豪さんがトークゲストとしてご登壇されました。
(北澤豪さんの詳しいプロフィールはこちら
 
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―まず映画の感想をお聞かせ下さい。
同じサッカー選手として、素直にルワンダ人選手の技量・身体能力の高さに感心しました。
また内戦のため、長い間まともに練習が出来なかったにも関わらず、サッカーのレベルを保っていることに驚きました。

―この映画のテーマの1つでもある、サッカーが国民和解に寄与するかについてはどのようにお考えですか?
チームメイトの中に自分の家族の虐殺に関わった人がいるかもしれないという困難な状況の中で、チームとして一つの目標に向かっていることに驚き、感心しました。サッカーそれ自体が人の気持ちを変えるのは難しいと思いますが、サッカーをきっかけにして人間同士で内面の問題を解決していくということこそ重要だと感じます。

一方で和解というものが時間のかかるプロセスであるとも感じています。2010年サッカーW杯のために南アフリカを訪問した際、サッカーのコーチ陣の指導方法を見て、驚きました。普段は冷静に指導しているのですが、指導に熱が入ったときの様子がはたから見ていても恐怖心を感じるほどでした。それを肌で感じたとき、本当の意味での国民和解は5年や10年では実現しないと痛感しました。

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―これまでのご経験からスポーツが社会に与える影響を感じる機会は多かったのではないでしょうか?
内戦前のシリアで(シリアへ逃れてきた)パレスチナ難民を対象にJICAが実施したサッカー大会にJICAオフィシャルサポーターとして参加したことがあります。そのとき、ただスポーツをするのではなく、スポーツを入り口にしながら街作りや、教育などにつなげていくことが大事だと感じました。

―映画では国として国民和解を謳う様子と、チーム内での選手の心の葛藤、両方が描かれています。 
コーチ陣が、虐殺が行われた時代を生きてきた人達によって構成されているというサッカーの体制についてはどのように考えますか。

1つの考え方として、日本人がコーチとして行き、客観的意見をもって入っていくという支援のあり方は有効かと思います。
また個人的経験から言うと、クラブの一員としてプレーするのと、日本代表としてプレーするのは全く異なります。日本代表としてプレーするというのは国を背負ってプレーをするということなんです。その意味で、ルワンダ代表は本当の意味で「国のためにプレーできているのか」という疑問が残ります。「国の代表として」という感覚に、他国の選手とずれがあるのではという懸念があります。

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―北澤さんが考える国際協力のあり方とはどのようなものですか?
具体的なアクションは必要ですが、うまくできなかったとしても問題ないと感じます。必要なのは、今日見て聞いたことを自分の中にとどめるのではなくて、常に周囲に発信していくことだと思うんです。
そして何よりも、目先ではなく将来に目を向けた支援が肝心です。その意味で、今の子ども達の将来を考えた支援を継続して行なっていくことが大事だと思います。

 
Photos:©UNHCR

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